地図をみてください。海の中に名前が書かれていますが、そこが御前崎沖の主な魚礁です。岬の先端から金洲までにいくつもの魚礁があります。このほかに船のローランには、小さな魚礁が多く記録されています。全国を釣り歩いた釣り評論家の杉竿舟さんも、「御前崎沖ほど魚礁の多い所はない」と言われています。魚を運ぶ黒潮が近く浅い海が長く続く場所は全国でも余りありません。1時間以内の行程でどこでも行けます。
そして御前崎では遊漁船も職業船もきわめて仲良しです。いつも連絡しあっています。ここがダメならこちらとすぐに移動します。潮通しのよい釣り場が少なく、小さな漁場を部落ごとに割り当て、領分を侵せば警告しあうという地方とは全然違います。
それに、御前崎沖の海はほとんどが公海ですからきわめて開放的です。ワラサやタイのノッコミの時期には、福田、相良、焼津、用宗、清水の船だけではなく、沼津や下田の船もきて壮観です。そんなとき下田沖の「神子島」は釣れていないのだなぁと思いながら操船しています。近くてよく知っているだけに私たち御前崎勢は有利です。
従来1時間かかった金洲までも、凪の日なら新しい博栄丸は45分で行けるようになりました。快速船が有利なことはすぐお分かりできるでしょう。